ダージリンの場所について
ダージリンはインドの北東部西ベンガル州北部にあり、町の中心は標高2300mという高地で、インドの中では涼しい気候のため、イギリス領の時はイギリス人の避暑地として栄えていたそうです。
茶園は標高500m~2200mの険しい斜面に80以上あり、茶園ごとに特徴が異なります。
ダージリンの特徴について
世界3大銘茶の1つにも数えられているダージリンの特徴といえば、やはりフルーティな香りが特徴的で、琥珀色の水色とあわせて「紅茶のシャンパン」ともよばれています。
また、セカンドフラッシュのごく一部の上質な茶葉は「マスカットフレーバー」と呼ばれるマスカットのような甘い香りがします。
ダージリンの香り
ダージリンの強い香りは高地という環境で発生する「大きい気温の寒暖差」と「霧」によりもたらされています。
寒暖差
山間という環境であるため、日中の気温が「高く」夜は気温が「低く」なり一日の寒暖差が大きくなっています。
植物は日中に日光を浴びて光合成を行い、夜は光合成で生成した養分を消費していくのですが、 夜の気温が低い場合は植物の活動が抑えられるために、消費される養分の量が少なくなりその分茶葉に養分がたまります。
そのおかげで、旨味などが増すのです。
マスカットフレーバー(マスカルテルフレーバー)
マスカルテルフレーバーとも呼ばれるこの香りは、セカンドフラッシュのみにあるのですが、なぜほかの時期のダージリンにはないのでしょうか?
このマスカット(マスカルテル)フレーバーは、ウンカという昆虫によって作られています。
5〜6月にかけてにウンカ大量に発生してきます。
このウンカは茶葉から汁を吸っていき、その部分を収穫し紅茶として加工すると、マスカットフレーバーの茶葉が出来上がります。
なぜ、ウンカに汁を吸われた茶葉からマスカットフレーバーがするのかというと、汁を吸われた茶葉は治療をするための物質を作り出すのですが、これがマスカットフレーバーを作り出しているのです。
収穫期
ダージリンの収穫期は1年で4回あります。
3回目のサードフラッシュ(モンスーンフラッシュ)を除いた時期に、良質な茶葉が収穫できます。
ファーストフラッシュ(一番摘み)(春摘み)
収穫時期:3〜4月
一番最初の収穫期であり、ゴールデンチップを多く含んでいる
水色は淡く、爽やかな香りが特徴ですが、「味が薄い」「青臭い」等とも言われることもあるしいです。
セカンドフラッシュ(二番摘み)(夏摘み)
収穫時期:5〜6月
ファーストフラッシュよりも、味、香り、水色が濃くなります。
マスカットフレーバーの茶葉はすべてこの時期に収穫されます。
サードフラッシュ(モンスーンラッシュ)(三番摘み)
収穫時期:7〜9月
オータムナル(秋摘み)
収穫時期:10〜11月
渋みが強く、水色も赤みが強くて、ミルクティーに最適とされています。
ヨーロッパを中心に飲まれています。