The Five Golden Rules (英国式ゴールデンルール )
ゴールデンルールって?
ここでは、美味しい紅茶を入れるための基本といわれているゴールデンルールを紹介します。
このゴールデンルールは英国式のもので正統的な淹れ方と言われていますが、あくまでも基本ですので必ずこうしなければいけないということではありませんが、全くデタラメに淹れたものとはやはり味は違ってくると思います。
ですが、普段はあまりこだわらなくても良いと思います。 基本を守ろうと、そればかり気にしていても逆に紅茶を飲むのが面倒くさくなってしまいますから。ある程度の基本を抑えておくだけでもずいぶんと美味しい紅茶を淹れることができるはずです。
ただ、ちょっと気取ってティーパーティーや、大事なお客様をおもてなしするとき等は、 ゴールデンルールを実践するとよりいっそう雰囲気が出るかもれ知れませんね。
普段は「気楽に楽しく」で良いと、私は思っています。
ゴールデンルールの起源について
イギリス ヴィクトリア時代の料理研究家だった、イザベラ・メアリー・ビートン夫人が書いた料理バイブル「ビートン夫人の家政書」(1861年)の中にて、紅茶の入れ方についてかかれているところがあって、これがゴールデンルールの基礎になっているようですよ。
このゴールデンルールですが、色々な書物によって若干違うかかれ方をしているときがありますが、長い間に色々な人たちが伝えてきたものなので色々な伝え方になってしまったんでしょうね。
ゴールデンルール
Use good quality tea – 良質の茶葉を使いましょう –
これは、ただ値段の高い茶葉を選べばよいということではありません。
「新鮮で、飲む人の好みに合った茶葉を選びましょう」ということなのです。
いくら高価な茶葉だとしても、飲む人の好みに合ったものでなくては喜んではもらえないですよね。自分が飲むときを考えてみてください、値段は高いがあまり美味しいと感じられないものより、値段は安くても自分の好みにあう物のほうが良くないですか?
私は値段よりも、いかに美味しく紅茶を楽しめるのかが大事だと思っています。
世界中に数多くある茶葉の中から、色々と試してみて自分のお気に入りの茶葉を探してみませんか?
Warm the tea pot – ティーポットを温めましょう –
紅茶を美味しく淹れるためには、よく温めたティーポットを使用しましょう。
そうしなければ、せっかくの紅茶がすぐに冷めてしまいますからね。
なぜティーポットを使った方が良いのでしょう?
美味しく紅茶を淹れるためにはお湯を入れた際に、茶葉を「ジャンピング」と言われるポットの中で茶葉が上下に対流する動きが大事になんです、充分に「ジャンピング」が行われることによって、茶葉本来の味や香を楽しむことができるようになるんですよ。で、この「ジャンピング」をさせる為にはティーポットのあの丸い形状が大事になってくるんです。
あと、大事なのがこのティ-ポットなんですが鉄分を含む物は使わない方が良いでしょう。陶磁器製か銀製のティーポット、あるいはガラス製のティーサーバー等を使いましょう。鉄分を含むポットの使用は、紅茶のタンニンが鉄分と化合して紅茶の香りが悪くなるばかりでなく、紅茶の水色を黒っぽくして見た目も悪くしてしまうそうです。
ティーポットがない場合は、緑茶用の急須なんかを代用してみてはどうでしょうか?
Measure your tea - 茶葉のはきちんと量りましょう –
基本的にティーカップ一杯に必要な茶葉はティースプーン1杯分(3グラム)といわれています。
また、一度に淹れる紅茶の量が5杯分までの場合なら、一杯分多く茶葉を加えるほうがおいしく淹れるといわれていて、「tea for pot(ポットのための一杯)」といわれています。
この「tea for pot(ポットのための一杯)」について、紅茶の本なんかでは、「tea for pot」は必要だとか「日本の水道水は軟水なのでポットのための1杯は必要ありありません」とか、色々と書かれていて混乱してしまう方も多いでしょう。
ですが、どれも間違いではないように思います。なぜかというと、その人が美味しいと感じる濃さは茶葉の種類や、飲み方などで個人差が非常に大きく替わってきますよね?
ここに書いてあるティースプーン1杯分というのは、あくまでも基本こうですよということなので、みなさん自由に色々と試してみ自分が美味しいと感じる量を見つけてくださいね。
Use freshly boiling water - 新鮮な沸騰しているお湯を使いましょう –
いくら良い茶葉を使っていても、水が良くなければせっかくの茶葉が台無しになってしまいます。
紅茶を美味しく淹れるためには、新鮮な水を完全に沸騰させたものを使うことが重要なんですよ。(1杯分の量は150~160mlが目安です)
新鮮な水って?
簡単にいえば汲みたての水道水で充分なんです。
ただ、あまりにもカルキ臭かったりしすぎるとちょっと厳しいのですが、それ以外だったら水道水で充分に美味しく紅茶を楽しむことができるんですよ。
水道水を2~3分ほど沸騰させると、カルキ臭もなくなり美味しい紅茶を淹れるためにはちょうど良い状態となるようです。
このお湯をちょっと高め場所から勢い良くポットに注ぐようにすると、より空気を含むようになります。
(朝1番に淹れる時は、少しの間水を出しっぱなしにして水道管に残っている水を出し切ってから使った方が新鮮な水になって良いですよ。)
ミネラルウォータの方が良いの?
市販のミネラルウォーターなんかの方が美味しく紅茶を淹れられるんじゃないの?
と、思う人もいると思うのですが、私が調べたところでは市販のミネラルウォーターは空気が水の中なら抜けちゃっているのであまり適さないらしいです。
なぜ、空気が大事なのかというとですね、空気が少ない水で紅茶を淹れるとティーポットの中で茶葉が「ジャンピング」を起こしにくくなってしまうんだそうです。
また、同じような理由からカルキ臭さを取る為に水道水を汲み置きしたりするのも良くないそうです。
沸騰させすぎに注意!!
いくら沸騰させたお湯が良いといっても、沸騰させすぎには注意してください。あまり沸騰させすぎるとせっかく含んでいる空気が水の中から出て行き過ぎてしまいます。
また、沸騰させすぎた水はカルシウム濃度が高くなってしまって水の硬度が高くなってしまい、紅茶の味を損なってしまうんだそうです。
同じことが2度沸かしのお湯にも言えるとのことなので、紅茶を淹れる際はそのたびに水道から水を汲みなおして沸騰させるようにした方が良いですね。
Allow time to brew – 茶葉を蒸らす時間を待ちましょう –
ポットにお湯を注いだあとは、ポットの中で紅茶の成分がきっちりとできるまで待ちましょう。
この待っている間に紅茶の持っている味・香り・水色等が充分に引き出されるのですから、あせらずじっくりと待ちましょう。あせって蒸らすことを省いては美味しい紅茶は遠のいてしまいますから…
どのくらい待てば良いの?
これは、茶葉の種類やグレード(茶葉の大きさ)、それにストレートティーやミルクティーなどといったように、どのようにして飲むのかによってかわってきちゃうんですが、一般的には、茶葉が細かい時は2分半~3分、大きい時は3~4分が目安といわれています。
蒸らす時間の目安を記載しますが、あくまでもこれは一般的といわれているものですので自分で色々と試してみて最適の時間を見つけ出してください!!
色々と試行錯誤して、「これだ !!」という味を見つけるのも紅茶の楽しみの一つだと思いますので、みなさん自分の好みの味を見つけられるように色々試してながら、紅茶ライフをエンジョイしてくださいね!!
グレード | 茶番の種類 | ストレートティー | ミルクティー | レモンティー |
OP (オレンジペコー) |
アッサム | 3~4分 | 3分30秒~5分 | 1分30秒~2分30秒 |
キーマン | 3~4分 | 3分30秒~5分 | 1分30秒~2分30秒 | |
ダージリン | 3~4分 | 3分30秒~5分 | 1分30秒~2分30秒 | |
BOP ( ブロークンオレンジペコー ) |
アッサム | 2~3分 | 3~4分 | 1分30秒~2分30秒 |
ニルギリ | 2~3分 | 2分30秒~3分 | 1分30秒~2分 | |
セイロン | 2~3分 | 2分30秒~3分 | 1分30秒~2分 |
ゴールデンドロップ
蒸らし終わったら、いよいよお待ちかねカップに紅茶を注いで紅茶を存分に味わうだけなんですが、ここで最後の注意があります。
ポットの中身をスプーンで一混ぜしましょう、これでポットの底に沈んだ旨みを均一に行き渡らせすことができます。
ゴールデンドロップといわれる最後の一滴が紅茶の一番おいしいところだと言われていますので、ティーストレーサー(茶漉し)を使いカップ又は別に用意したポットに最後の一滴まで注ぎきりましょ。
あとは、美味しい紅茶を充分に楽しむだけです!!